ワールドネバーランド~ゼーン大陸物語~のプレイ日記です。 ネタバレ等考慮しておりませんのでご注意を。 *掲載されている画像等の著作権は株式会社アルティにあります。

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

貴方が傍にいるだけで
皆さんこんばんは、八葉&樹編小説第二段です。
前回宣言したように、順番がばらばらですが・・・まあそれはご愛嬌。
それでは、どうぞ・・・。
これは、八葉がスケイドにお嫁入りして来たばかりの頃のお話です・・・。


くっ、くっと、足の下で雪が小さな音を立てている。
幼い頃から何度も遊びに来たために、今ではこの雪にも慣れたが、初めて来た時は何度も転びそうになったものだった。
規則的に響いていた足音は、一軒の大きな家の前で止まった。
ぐっと全身の力を込めて扉を開く。
 
バスハルでは装飾的な意味合いが強く、風を取り入れるために隙間がかなり空いている玄関も、ここスケイドでは分厚く重い扉と、その裏にある布の帳に閉ざされている。

冷たい外気は、時に人の命を奪いかねないほどに厳しく、重たい雪はもろくなった建物を押しつぶしてしまうことさえある。
初めてそのことを知ったとき、雪やそれがもたらす寒さに、恐怖にも似たものを感じたのを覚えている。

重い扉を閉め、帳をくぐると、ホワリとした白い湯気と、暖かな空気が八葉をくるむ。

「おかえり、八葉」 

火の傍に座っていた、ほんの数日前に結ばれたばかりの旦那様が笑顔で出迎えてくれる。

「ただいま・・・あなた」

まだ少し照れくさい気がする呼び方で彼に応え、雪に濡れた外套を脱いで壁際にかけた。
腕を下ろした瞬間、背中にふわりと暖かな物がかけられ、八葉は赤くなりながら振り返った。

「火の傍にいてくれていいのに・・・」

夫が彼女の背にそっとかけた室内用の上着は、あらかじめ暖められていたようで、前をあわせる彼女の指に熱を与えてくれた。
恥ずかしさのあまりに、幾分責めるような口調になってしまった妻の言葉を受けても、ずっと彼女を見ていて、彼女を誰より理解している夫は少しも動じない。
彼女の反論を封じる術を心得ている彼は、どこか楽しげにそれを口にした。

「八葉には寒い思いをさせたくなんだ」

それが真実、心からの彼の想いであるから。
恋しい人に、大切に大切に思われて嬉しくないはずもなく。
彼の思惑通り、八葉は真っ赤になりながらも

「…ありがとう」

と、そう返事をした。
 
逃げるように火の傍へ行ってしまった八葉を追いかけて、彼も火の隣に座った。
抱き寄せようとする夫と、恥ずかしがる妻の間でまた小さな攻防戦がおこり。
それでも結局、夫は自分の腕に愛しい妻を抱き寄せる。

寄り添いあい、熱を分け合いながら思うことは、二人とも同じ。

貴方がそこにいるだけで、ほら、こんなにも暖かい。


冷たい風も、しんしんと降る雪も、蜜月の二人のもとには届かない。
スポンサーサイト

Comment

 秘密にする

こういう、いろんな想像ができるM婚はゼーンを続ける原動力でもありますw
樹君こそ、ありがとうw
八葉 | URL | 2006/12/31/Sun 00:13[EDIT]
よ、読み返すと我ながら恥ずかしい・・・。
ちなみにこの小説は、直前の記事の樹君のコメントを元に作られました。
これ全体が樹君のコメントに対する返信とも言いますw
八葉 | URL | 2006/12/30/Sat 23:42[EDIT]
僕たちの生活まんまだねこれ!
結婚してからも恥ずかしがる八葉の反応がかわいくて、
ついつい強引になりがちになってしまう。
素敵な小説をありがとう!
| URL | 2006/12/30/Sat 23:37[EDIT]
Track Back
TB*URL

Copyright © 譲葉の森. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。